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2015年9月14日 (月)

間違いなく緊張し

トクマン達と合流するとトクマン達が少し心配顔で俺達を見る
「やはり鼠か?」
そう言うから俺は返す
「他に有るか?テジャンのお陰で何とか撒いて来だが、あいつは執念深いとテジャンも仰っていたからこれからも気を付けた方が良い。」

トクマンに言うと傍にいた医仙様が俺に話し掛けられる

「そんなにしつこいの?その人」
風除けのしたにあるその瞳がきらきらと光って見えるのは俺の気のせいだろうか?
「テジャンが仰る事です、多分しつこいんだと思います」
トクマンが周りを見つつ動き出したので俺や他の護衛、女達は野営の準備をしているウダルチ達を背に林の中に入っていく

入って行くとようやく普通に喋る事が脫癦出来ると医仙様や他の女達が心持ち小さい声で話し出す

「しかし・・・お尻が痛くて大変なんだけど…、まだ、続くのよね?何日位?」
医仙様がトクマンに聞く

「一応、5日程を予定しています。もう少し早く付ければ4日でしょうか・・・」
その返事を聞いて医仙の声色が変わる
「まだ、四日あるの?・・・ハァ…」
そう言いながら自分の尻を摩っている

俺は一番後ろに居るものだからそう言う医仙様の行動が全部見えてしまって一瞬見る場所が無くて困った

「馬に乗って半日でその様に痛がって居っては先が思いやられる…」
そう言って林の木の陰から兵装を脱いだ大護軍が出てくる

出てきた大護軍を見てトクマンが驚いた声を上げる

「大護軍!どうして此処に?」
あ、俺、トクマンに言うの忘れてた…。
まぁ、良いか・・・

「何だ?チュンソクには伝言しておいたぞ?アイツ何にも言わなかったのか?」
大護軍がそう言うとトクマンが俺の方を見る

じっと、見てる。

「・・・。悪かった、その、言うのを忘れていた…。すまん」
あんまり恨みがましくこちらを見るので本当の事を言ってしまった。

「でも、貴方こんなところに居て大丈夫なの?将軍が居なくちゃ・・・」
医仙はそれでも嬉しそうに大護軍に近寄って行く
「ちゃんと、替え玉を立ててあります。よく似て居るので大丈夫でしょう。さぁ、さっさと魚を釣らねば暗くなりますよ?」
大護軍は優しい声で医仙にそう言うとトクマンに先に進むように顎で指示する

女達と警護の者達はその林を抜け、川に出た。

大きな岩がごろごろしていて川の水量も申し分なく、恐らく魚は居る筈だ。
ただ、釣れるかは・・・謎だが。

大護軍は医仙に言われて釣りの餌を釣竿の先に付けていてどうやら医仙に釣りのやり方を教えていらっしゃるようだ
他も見ると、樵の娘は流石になれていて既に一匹釣り上げている。

エギョンの警護の奴はどうやら釣りはからっきしらしくエギョンのする事を岩の上から眺めながら周囲を見回している

パクとヘスは最初から釣りは諦め川岸に二人して座り込んで何やら話し込んでいる。
見た目には父親と娘のように見える

俺とヒョナは釣りをしているがあの娘は俺とはかなり距離を持って立っている
どうしてもの時は近寄ってくるがどうやら、俺だからか男が駄目なのかとにかく俺から三歩以上離れた場所で釣りをしている

女達とは普通に話している所を見ると多分男が苦手なのだろう。

他の女達も河原で座り込んで女同士喋る者や、岩に背を当て、居眠りをするハヌルもいた
トクマンはちらちらとハヌルを気にしているみたいだが…知り合いなのか?
良く分からん。

そうこうしている内に日が暮れ出し、トクマンが声を掛ける

「さぁ、野営地に戻る。また風除けを深く被り今度はお喋り無しで整列して戻る。食事をしたら、今日眠る場所に案内をするから、また先程集まった場所に来てくれ。」
トクマンがそう言うと女達もウダルチ達も何となく緊張しているのが分かる

大護軍と医仙、パクはそうでもないが、他の奴らは間違いなく緊張している・・・

なんと言っても、警護する者と警護される者…、初めての夜だ。
緊張するなという方が無理というものだ・・・

そう言う俺も少し緊張している。

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